一番古い思い出といえば親代わりの篠田レミという女性のことだ。 彼女はいつも傍にいてくれた。 生きる術を教えてくれたが、肝心要(かんじんかなめ)なことは揶揄(やゆ)されてかわされた。 「どうやって生まれたか知りたいの?自分で考えるか、調べるのね」 言い方は冷たいが、篠田レミはうんざりした顔をしなかった。 彼女はいまどうしているのか? ふとそんなことを考えるとともに彼女は本当に存在したのかと自分の記憶に疑いをかけることもある。