「そんなに血がほしい?」
「悪い?吸血鬼の性分よ」
瑠諏の問いを由貴はバッサリ切り捨てた。
「我慢すればいいのに」
「夫からも同じことを言われたばかりでうんざりだわ」
「君が言うことを聞かないからでしょうね」
瑠諏と由貴が晋吾のほうを見ると、彼は部屋の隅で両膝を両腕で組んで抱え、顔を伏せている。
「あなたの血を吸わせてくれるなら我慢できるけど」
かわいく見せるためなのか、由貴は吊り上がった目をクリッと丸くして瑠諏にお強請りを迫った。
「私の血だけじゃそのうち足りなくなるのは目に見えているし、それに君に血を吸われるのを想像するだけで虫唾が走ります」



