「奥さんに聞きたいことがあります」 「なんでしょう」 「吸血鬼にお知り合いはいますか?」 「えっ?なんでですか?私があんな化け物たちと知り合いだなんて誰かが言い触らしているんですか?不愉快だわ」 由貴が不快感を露(あらわ)にした。 さっきまでのおしとやかさが影を潜める。 「化け物?彼らたちも人間と同じで、悩み、苦しみ、そして笑う生き物なんですよ」 瑠諏との付き合いがなければ、一生出ることがなかった台詞がサトウの口から放たれた。 「でも、血を吸いますよ」 由貴は苦笑いをして食い下がる。