喪中しているのかと思うほど黒でまとめた服装の瑠諏に、不快感どころか興味を示さない。 「今朝になって旦那さんが居なくなったことに気づいたんですね」 「ええ、酔って朝帰りをするタイプじゃないんです。真面目な人なんです」 「わかりました」 由貴の沈痛な表情を見てサトウは現場に残されていた血痕のことは伏せて、キャッシュカードの確認だけを取ることにした。 「キャッシュカードを見せてあげてくれ」 サトウに指示され、原田が透明なビニール袋に入ったキャッシュカードを由貴に差し出した。