「血液に間違いないです」 「致死量は超えていないが……」 血液ということが判明してサトウの表情が険しくなる。 「午後11時半くらいに近くのコンビニで買い物をしていた客が争うような声を聞いたそうです。これだけの血を流したのなら大ケガしているでしょうね」 原田が報告と漠然とした感想を述べたあと、緑色のキャッシュカードをサトウに渡した。 「すぐそこに落ちていました。発行者は宮路晋吾、28歳で会社員。今朝、奥さんからDF地区署に捜索願が出されたばかりです」