「一度血のついたものを私が舐めると過去の出来事を見ることができるんです。だからあなたがこの包丁を使ってどんなことをしたのか、すべてお見通しですよ」 瑠諏が涼しげな視線で村尾を見下ろす。 「そんな吸血鬼の戯言が裁判で通用するわけないだろ」 村尾は黄ばんだ不衛生な歯を出して笑った。 「過去の資料から被害者の刺し傷とこの包丁を調べればどの角度でどのように凶器として使われたのかわかるはずです」 「そうだな。今回の別件の犯罪で引っ張ることができる。取調べにはたっぷり時間をかけられる」