僅かに寝床が確保されているだけで周りはゴミが詰まったビニール袋が散乱し、換気する窓もひとつしかなくて生ゴミの腐った臭いがこもっていた。
「ば、馬鹿にすんな。吸血鬼に会ったことぐらいあるぜ。凶暴だったが、昔とったきねづかで叩きのめしてやったさ」
村尾はファイティングポーズを取り、虚勢を張る。
「吸血鬼に恐怖心を持たないのなら植え付けてあげますよ」
「いいのか、一般人を傷つけて?問題になるぞ」
「卑劣な犯罪者が相手ならみんなは私に同情してくれると思いますけどね」
「吸血鬼のくせに調子にのりやがって!」
村尾は台所に駆け寄り、包丁を握った。



