「脅しか?」 「誠意を見せてくれれば少しくらい先延ばししてもいいのじゃが……」 「どんな誠意だ?」 「なんでも血を舐めるとその血を流した人物の過去の場面が見える吸血鬼がいると聞いた」 「ああ」 男はとぼけるように生返事でかえした。 「犯罪が増えていちいち鑑識の結果を持っていたら埒が明かない。その能力を持つ吸血鬼を貸してくれんかの?」 頼みながらも老人の目の奥には傲慢さがともっている。