吸血鬼は淫らな舞台を見る



「お婆さん、7年前にこの帽子を売ったときのことって覚えてるかな?」

 サトウは瑠諏から帽子を受け取ってお婆さんにだめもとで見せた。お年寄りに酷な質問なのは重々わかっている。


「7年前だって?知るわけないよ」

 お婆さんが不愉快そうに答え、呆気なく捜査が行き詰った。


「ひとつだけ打開策があります」

 瑠諏がサトウに耳打ちしてきた。


「なんだ?」


「お婆さんの血を舐めることができれば問題ないです」