カバンは置いてきてしまったけど、偶然ポケットに財布と携帯は入れてあったから困ることはない。 自分、運いいんだか悪いんだか。 あはは、と笑いながらゆっくりと静かなお昼の住宅街を歩いていった。 誰もいなくて助かったけど。 あたしは久しぶりに涙を流した。