彼女は振り返ってドアの中に向かってそう言うと、うれしそうにヒールをコツコツ鳴らして出て行った。 ドアの中を見ると、上半身裸の義父がタバコを咥えて立っていた。 チラッとあたしのほうを見る。 「遅ぇじゃねぇか。」 そう言われて、あたしは顔を上げた。