ナルシ!?俺様!?上等上等!!


俺の前にストンと座る地味女をつい、見つめた。



いやいやいやいや、凝視しただけだ。

見つめたって何だよ、見つめたって!





「だから、帰らないって。あ、私名乗ってなかったね」

「……」




地味女に言われて気づく。


自分が地味女って事しか知らない事に。





「私の名前、加奈って言うの。宮本加奈ね、よろしくっ」



向かいに座る宮本とかいう女は手を差し出してきた。




俺に握手をしろと?