「早く私にも現れないかなぁ…私だけの王子様」


ポツリと呟いた言葉にパパが異常反応した


「り、りり李朱には…まだ、は、早い…」

「輝…噛みすぎ。…ってゆうか、私が李朱位の時には"王子様"居たじゃない。ね?私の王子様?」

「うっ…そ、そうだけど…でも…」


パパとママは幼馴染みで許嫁だったらしい

そう考えるとやっぱりパパのママへの想いって凄いよなぁ…


「私も一途に想われたいなぁ…」


まだ見ぬ"私だけの王子様"を想像する
えへへ…早く会いたいな

一人で妄想の世界に飛び込み頬を緩ます
そんな私を見て、更にパパが絶句していたことなんて私が知るわけなかった



「葵…俺、たぶん李朱が彼氏とか連れてきたら泣くかもしれない。"お嫁に…"とか言われたら…うわぁ、それヤダ」

「輝、李朱のことになると壊れるよねぇー…」