「じゃ、私も抜ける…ね?"輝幸くん"?」
スルリと俺の腕に絡む姉貴の腕…
そして、聞き慣れないよそ行きの声…
さらに、呼ばれ慣れていない呼び名…
…鳥肌が立った…
「話を合わせろ…」
でも、俺の耳元で言ったその言葉は
いつもの姉貴の声だった
イライラを含む姉貴の声は、弟の俺が逆らえない声色なのです
「…って、ことなんで抜けます」
悔しそうな先輩
しかし、瞬時に眩しい笑顔に変わった
「嫁さんにバレるなよ…?」
片目をパチンと閉じてまさかのウインクで先輩に見送られ、やっと店から出ることができた
もちろん、姉貴もセットで…


