考えナシで。
短絡的で。
バカの代名詞で。

得体の知れない男を平気で傍に置いておけるほど豪胆で。

ほぼ直感で心底人を信じられるほど懐が深くて。

なんつーか…

カッコイイじゃねぇかよ。

そんなコト、本当は随分前から気づいていた。
彼を知れば知るほど傾倒していく自分にも、気づいていた。

だからこそ、ムカつく。
だからこそ、気に入らない。

だって相手は男だゾ?
女装男子と言えど、俺だって内容は男だゾ?

なのにうっかり日本にまで着いて来ちゃうくらい、心酔してるなんて…


(鏡に向かってこっそりジョジョ立ちしてる、真性バカのクセに…)


アンジェラは憤然と立ち上がった。


「今夜は納豆メシだから!!」


「え… イヤガラセ?」


ソーデスケド? ナニカ?

マリーは納豆が食べられない。

でもこれくらいじゃ、腹の虫が治まらねぇンだよ。

彼を唯一動揺させた人物の協力も仰ごう。

さて…

カッコ悪いアンタも、見せてもらおうか?