姫はワケあり黒猫様









前の〔光の影〕でのことを言っているのか……?



「……なぁに?今更」






冷たい瞳を向ける優の笑みは背筋を凍らせるような冷たさを含んでいる。





「……」





「俺は仲間も調べてそれを売れるような奴なのに、那琉は何故かって?」






自嘲するような笑みを自分自身に向けるように浮かべる優は壊れた人形のようだ。




「優……」




「お風呂入ったよ!


俺、1番に入っていい?」




ひょっこりと戻ってきた紅羅は笑いながら首を傾げる。



それの後ろに那琉が立っていて、欠伸をかみ殺している。




「……、あぁ、行って来い」



「ありがと!」







わー、と行く紅羅は楽しそうに笑って風呂場に行った。






「……」




沈黙が場を包んだ時、那琉がポンっと手を打った。




『りんご、剥こうか?』




「……あぁ…」




「ありがとう、那琉」





佳祐が申し訳なさそうに眉を下げて溜息を吐きながら深く座り直した。





少し険悪な雰囲気は那琉の居る事により明るいが、重たい。







自分の口から自然にため息が漏れた。