姫はワケあり黒猫様









外に出ると、既に競技はラストスパート。とゆうか、メイン。らしいです。




「おぉっ、もうすぐか!」


興奮したように佳祐が笑う。




それに遠矢が「手加減しろよ」と少し疲れたような表情で言った。




『今から何するの?』



玲の服の裾を引っ張ってそう言うと、玲は苦笑を浮かべながら口を開いた。





「喧嘩だよ」




『…………』






どこまで不良だよお前等。



玲の説明によると、せーちゃんが喧嘩が絶えない生徒に痺れを切らし、この行事を作ったらしい。



まぁ、勿論女子は参加しないけどね。



『……』


「嫌か?」




黙り込んだ私の顔を心配そうな顔をして覗き込んでくる玲。



……玲。



『……ケガしたら一生喋んないからね』




「…あぁ、わかった」



ククッと笑った玲にムッとした表情を見せると、また笑った。




くそぅ、今日はやけに笑いやがる。






「玲、皆もう行ったぞ?



那琉はおとなしく理事長等の傍で見てろよ?」




『うん、さっき何回も聞かされた。』




佳祐はお母さんだ、お母さん。



時々、遠矢のような優しさじゃなく、全てを解ってくれるような……そんな。




まぁ、自分でもあんまりわかんない。




『うん、ケガしないようにね』



「全員倒して来てやるよー」




『生きがるなよお母さん』



「は?」





玲は佳祐と共に喧嘩会場に向かった。




私もそれを見届けてからせーちゃんの所に行った。







まぁ、せーちゃんの所には案の定洸も居たけど。