「あっ、やっと来たぁ。
那琉も玲も遅いよ!」
「悪ぃ」
『ごめんねー、紅羅』
苦笑すると遠矢はクスクス笑いながら行く?と聞いた。
「早く行こう!」
私に皆は視線を向けていたがそれを外して楽し気に笑った。
多分、玲は何かあるんだろうと思う。
だから、水着にすらならない玲の前でパーカーを羽織っただけの私には何も言えないんだと思う。
……皆、優しいね。
ぼーっと走って海に向かう皆を見ている玲の背中を押して私も足を動かした。
『ほらっ、皆に置いてかれるよっ!』
玲は驚いたように私を振り返ったが、すぐに笑ってくれた。
「……あぁ」

