姫はワケあり黒猫様





通りかかった空き教室から出てきたのは玲達。




……そうか、教室行くまでに通るな、そういえば。




そりゃぁ、優も同じ方向に行くわけだよ、うん。



「今気づいたの?」と驚いたように私を見る優からさりげなく目を逸らして玲達に目を向けた。





『皆してどうしたの?』



「テストの結果発表見に行くの~」



紅羅が「那瑠ッ!」と呼びながらお腹に手を回してくる。




『あー、どうせは皆で行くことになるんだね、やっぱり』




「クスクス……わかりきってたことでしょ?」



独特の笑い方をしながら玲達を見る優はこころなしか楽しそうに見えた。







「てか、お前!


俺との勝負を忘れんなよ!」




『………………




忘れてないよ』





「嘘つけ!


何ださっきの微妙な間!」





チッ、こんなところだけ聞き逃さないのかこいつは。





夕季に隠れて舌打ちすると「隠れられてねぇよ!」と私を指差して顔を赤くさせていた。



夕季、頭に血、上ってる。




苦笑した遠矢は「早く行こう?」と促してくれて皆でゾロゾロと廊下を歩きだした。