姫はワケあり黒猫様





素早く用意をしてリビングに戻ると、夕季は髪をワシャワシャと拭いていて皆は学校に行く気満々だった。





『あー、暑いね、ホント』



「そーだねぇ、少なくとも体は何倍か怠いけど」




優は苦笑しながらバックを肩にかける。




そんな姿も様になっていて何となくムカつく。






じとっとした目で見ると、玲が横で笑っていた。







「ねー、もう行こうよ?




俺、ゲームしたいんだけど」





……空き教室に常備してある、あれね。





よく、夕季とやってた、あれね。







はぁ、と溜息を零したのは遠矢と響。





玲は呆れた様に目を伏せた。






「まぁまぁ。




サッサと行っておこう?」




優は笑って眉を下げ、玄関を指差した。




「まー、とりあえず行くか。



車も待たせたし」





響もハッとしたように目を開いてバツが悪そうに頭を掻いた。







皆で部屋を出た時、私は最後だったけど。










皆の背中を見て、無性に泣きたくなった。