姫はワケあり黒猫様






『夕季起きなかったの?』



「そうだね、」



ごめんね、と申し訳なさそうに微笑を浮かべて謝る遠矢に那琉は笑う。




『遠慮しないでいいのに』




クスクスと笑う那琉は、一見普通の…いや、容姿が綺麗な女子高生だ。





だけど、








笑った後、どうしようもなく不安を掻き立てる儚げな表情を見せる。






その表情に全員気づいているものの、何も聞けも言うもできないのは、俺達がまだガキだから。









……那琉。












名前を呼んだら、消えそうな綺麗な笑みを浮かべるのを









俺達は知ってるから……










苦しいんだよ。











壊れる時が共にくるなら














どうしようか?













佳祐side-end-