佳祐side
…佳祐誰?とか言うなよ?
俺だって立派な登場人物だからな!作者の贔屓かなんだか知らんが出番すくねぇけど。
「……」
那琉の去った部屋には先程と同じ冷たい…何ともいえない雰囲気が満ちた。
「……別にいいでしょ?」
優は突然諦めたような投げやりな感じでソファに凭れた。
「…ねぇ、お前等に1つ、忠告しておく」
天井を見ていた優は俺達を見て小さく口を開いた。
「那琉の背中には、翼がついてるよ。
……片っぽだけしかない、重く苦しい鎖がじゃらついた。
あの小さな身体に
沢山の“何か”があるのは、もう…気づいてるでしょ?」
優の言葉は残酷にも俺達の心を抉った。
「……」
玲は無言で目を瞑って腕を組んでる。
遠矢は難しい顔をして眉を下げてる。
「……予想はできてた、って顔だね」
優は俺達を見ながら長い足を組んだ。
「……俺は、あの子が壊れるなら
俺達も壊れると思うから……
1本の線を、引かなくちゃならない」
そう思った、と付け足して目を伏せた優は、那琉が戻ってきて遠矢が入りに行っても、ずっと口を開くことはなかった。

