「ねー、綾香? あの男の子の名前、知らない? 」 私は綾香の肩を叩きながら、彼を指差した。 「なに!?どうしたのよ! 咲が男に興味持つなんて…! 」 「そんな、驚かないでよ…」 確かに私、今まで彼氏なんていたこともないし、あんまり男子とは話さないけどさ。 でも、まったく興味がなかったとか、そういうんじゃないし。 「あはは、ごめんごめん。あの子はね、たしか武田くん。武田望(のぞむ)くん。」 たけだ、のぞむ――。 私の運命が、ゆっくりと変わり出す。