「……!」
彼が走る姿に、思わず心臓が高鳴る。
手を胸に当てると、ドキドキしていた。
「――み? えーみ?大丈夫?顔赤いよ?暑いの?」
隣で携帯を弄っていたはずの綾香に呼ばれて、ハッとする。
「あ、ごめんごめん」
「もう、どうしたの〜?一瞬固まってたよ? あ、もしかして悠に見とれた〜?」
綾香はバシバシと私の背中を叩きながら言ってくる。
「ちょ、痛いよ〜! そんなんじゃないし!」
そういえば、あの男の子どこだろう。
綾香に気をとられているうちに、見失っちゃったかもしれない。
私の目は無意識に彼を探す。
――!
いた…………!
どうやら彼は一番だったらしく、“1”と書かれたフラッグのところに並んでいた。
名前、何て言うんだろー……
綾香なら、知ってるかな?
