「な、なによ!危ないでしょ!」
私は慌てながら注意をしたけど、スルーされた。
代わりに言われた言葉は……
「合格おめでと。やっとお前も高校生になったな。」
ドキッ!
「う、うん。そうだね」
危ない……。
“高校生”という言葉に反応してしまう……。
気をつけなくちゃ!
「なんかあったら言えよ?同じ高校なんだし、先輩として、アドバイスするから」
「……うん。ありがと」
ちょっとぎこちなかったけど、なんとか笑顔で言えた。
そして、すぐにその場を離れた。
ふう。
なんとか乗り切った。
でも、なんか変な気分。
そういえば、伸治くんのこと、先輩としてみたことないな。
小学校も中学校も違う学校だったし……。
幼稚園のころからいっしょに遊んでたし、幼なじみって感じなんだよね。
でも、高校は同じだから、“先輩”なんだよね……?
慣れないだろうな……。
だからかな?
“先輩として”って言われてモヤモヤしたのは……。

