私の斜め後ろに村田くんが立っていた。
「村田くん、どうしてここに?」
「近くの友達の家に遊びに行くんだけど、その途中。山本さんは?」
「私は……ちょっと、買出しを……」
と、その時!
「―愛実!お前財布忘れただろ!」
「伸治くん!?えっ財布!?……ほんとだ。ない……」
「ったく。なにやってんだよ。……あれ?村田?」
「あっ、偶然会って、話してたの」
「ふーん」
な、なんだろう。なんか、2人の間に異様な空気が流れてる気が……。
「山本さん、よかったね。じゃ、俺もう行くね」
「あ、うん!またね!」
「……」

