「あら、伸治くんじゃない!久しぶり♪」
ん?
何かお母さん少しニヤけてない?
気のせいかな?
「お久しぶりです」
お母さんと伸治君のあいさつが終わったところで、
「じゃあ、あとはお若いものどうしで♪」
と言って、お母さんはとっとと行ってしまった。
はぁ~。
せわしない人だ……。
とりあえず、お母さんのことは忘れて、私は伸治くんに疑問をぶつけた。
「また勝手に来たの?」
「バーカ。今回はちゃんと招待されてるんだよ」
ふーん、そうなんだ。
「ならいいけど」
そう言って、その場から離れようとした時、いきなり腕をつかまれたから、危うく倒れる所だった。

