~愛実side~
昨日、私が村田くんに告白されたのを見ていた伸治くんは、私達が付き合うと勘違いしてしまったらしく、急に私を避けるようになった。
朝だって、「おはよ」って言ったのに、「……はよ」と話したくなさそうな雰囲気で返されたし……。
でもやっぱり誤解されたくない!
そう思った私は、出るのが早い伸治くんに追いつけるよう、急いで準備して、伸治くんの後に続いて、家を出た。
「―伸治くん、待っ―」
「……古川先輩?」
……その声の主は、村田くんだった。
伸治くんの目の前に、村田くんがいる。
「村田くん……」
「山本さん、どういうこと?」
どうしよう……。
私が返事に困って悩んでいると。