責任を感じてほしくなくて、なるべく笑顔でそういうと、村田くんは一瞬赤くなった後、少し目を伏せ、また私のほうをみて、「山本さん」と言ったと思ったら、次の瞬間、顔を近づけてきて……
……唇に、やわらかいものが触れた。
……え?い、今の……何?
少しパニックになっていると。
「……あ、ご、ごめん。えっと……い、今の、忘れて」
村田くんはそういうと、準備室から出て行ってしまった。
えっと……い、今のは……もしかして、キス?
えぇ!!ど、どうしよう!?村田くんとキスしちゃった!!
えーっと……えっと……よし!
とにかく、今日はもう帰ろう!帰って忘れて、なかったことにしちゃおう!
そう思った私は、準備室を後にした。
―夜―
なんとか平然を装って、伸治くんに勘づかれないようにして、過ごすことが出来た。
早めに寝る支度をし、やっぱりどうしても相談したくて、なっちゃんにメールを送った。
【相談したいことがあるんだけど、今時間ある?】
すると、すぐに返事が返ってきた。

