私は持っていた資料を村田くんに渡した。




「……よし!終わったよ!」




「ありがと!すごく助かった!」




村田くんが居てくれてよかった~。一人だったらぜんぜん終わんなかったよ。




村田くんがパイプイスから下りようとした、その時。




「わっ!」




たまたまイスの横に落ちていたプリントの上に村田くんが運悪く足を置いてしまい、バランスを崩した村田くんがこっちに向かって倒れてきた。




「ぎゃ!」




そして、二人して倒れこんでしまったのだ。




「いった~!あ!山本さん、ごめん!大丈夫?」




「いてて……。あ、あたしは大丈夫!」




そして、手をさしのべてくれた村田くんにつかまり、起こしてもらう。




「ほんとにごめんね……」




「いいよ!注意してなかったあたしも悪いし!」