ガラッ。
かぎを借りてきて、ドアを開ける。
社会科準備室は、壁一面に資料が入っている。
え~っと……あ!あそこが空いてる!
私は資料が入りそうなスペースを見つけた。
でも……けっこう場所が高い。
届くかな……。と思っていると。
「山本さん、入りそうなところあった?」
村田くんに声をかけられた。
「うん!あったにはあったんだけど……ちょっと高いんだよね……」
「え?……あー、あそこか……。なんか、イスとかない?」
イス……イス……あ!棚と壁の隙間にパイプイスが!!
「あったよ!……はい!これでいいかな?」
「うん、十分だよ」
すると、村田くんが「よっと」と言いながらイスに登り、資料を入れ始めた。
「じゃ、山本さんが持ってる方もちょうだい?」
「あ!はい!どうぞ!」

