「分かった。まず、渡辺が知っているかしらんが、俺と愛実は数日前からいっしょに暮らしてる」
「え?そうなの?」
「う、うん。黙っててごめんね……」
「全然いいよ!それより、それとこれと、何の関係が……?」
なっちゃんが不思議そうに伸治くんにたずねる。
「渡辺は翔也と、今日から暮らし始める。だから、ちょうどいいと思った」
「え?いっしょに暮らすのって、翔也さんだったの?」
「うん。名前だけ聞いてたんだけど……。私こそ言わなくてごめんね!」
「ううん、気にしないで。でも、だからって、何で……?」
「俺たちが生徒会に入ってから、急に女子が立候補し始めて……。どいつもこいつもやる気がなくてな……。それで、今まで2人でやってたんだが、お前達なら大丈夫だろうと思って、入れたわけだ」
「そんな……」
「ちなみに、お前達に拒否権ないから」

