それからおよそ30分で高校に着いた。
おばあちゃんの家から高校までは、歩いていける距離だ。
「1、2年と3年は棟が違うから、お前はこっちで、おれはあっちだ」
伸治くんが学校について説明してくれる。
「分かった。ありがとね!」
「じゃあ、帰りにここで待ってろよ?」
「え?なんで?」
「いっしょに帰った方がいいだろ。心配だし」
「で、でも……」
私が断ろうとした時。
「よお、伸治!ん?だれ、この子?もしかして、彼女?」
「ちげぇよ。こいつは俺の幼なじみ!」
「なぁんだ。そっか」
髪の色は茶色で、ピアスをつけていて、あきらかにチャラそうな人が割り込んできた。