すると、それを見た校長が許可を出してくれた。
「「「ありがとうございます!!」」」
校長は静かに部屋を出て行った。
「麻衣香さん、ありがとうございます」
「私に出来ることなんて、これぐらいしかないから」
麻衣香さんは、「ごめんね、立ち聞きしちゃった」と言っていた。
「麻衣香、ありがとう」
伸治もそう言った。
「いいって!それより、二人ともようやく付き合い始めたの?」
「あ……はい」
私は照れながらそう言った。
「お前……なんで分かったんだよ?」
伸治は不思議そうにしている。
「分かるに決まってるじゃない!二人が両想いだってこと、だいぶ前から知ってたけど?」

