バンッ! という音とともにドアが開き、 「待ってください!」 と言いながら、麻衣香さんが入ってきた。 「麻衣香……」 校長はびっくりしているようだ。 「お願いします。伸治を、この学校に戻してあげてください」 そう言って麻衣香さんは頭を下げた。 それを見た私は、 「お願いします!」 と言って、同じように頭を下げた。 「お願いします」 伸治も頭を下げる。 「……はぁ。分かったよ。なんとかしてやろう」