しんちゃんはようやく私に気づいたらしく、じっとこっちを見ている。




「言い残したことがあるの!」




私がそう叫ぶと、しんちゃんは急いで私の前に来てくれた。




「なに?」




私は一度深呼吸した。




言うなら今しかない!




意を決して、口を開いた。




「あのね……あたし、しんちゃんのことが好き」




言えた!




「……え?」




しんちゃんは、驚いているようだった。




「しんちゃんには迷惑かもしれないけど、これだけは伝えとこうと思って」




すると、しんちゃんはこう言った。




「え?だって、村田と付き合ってるんじゃねぇの?」