私は、いつの間にか泣いていた。




私にとって、伸治くんはこれほど大きな存在になっている。




けれどきっと、伸治くんはそのことを知らない。




……自分でも今気づいたぐらいだしな。




だとしたら、せめてこの想いを伸治くんに伝えたい。




急がなきゃ。




私は外に出て鍵を閉めると、自転車で駅に向かった。




電車に乗り、空港までバスで向かう。




そして、ようやく空港に着いた頃には、4時30分になっていた。




まだ、いるかな……。




私は搭乗口に向かった。




~伸治side~




4時20分。




そろそろだな。