「じゃあね、つぐみ。がんばって」 「伸治!ちゃんと鍵閉めろよ!」 ……ちょっと待てよ。それって、愛実と二人きりってことじゃね? 「は?何言ってんだよ!」 ようやく状況を理解した俺は、翔也に向かってそう言った。 「ちょっとなっちゃん……」 愛実も困惑している。 「おい!翔也!」 しかし、二人はそのまま部屋を出て行った。 「……」 「……」 お互い何もしゃべらず、沈黙が続く。 まぁ、愛実はしゃべりずらいだろうし、俺が話しかけるしかないか。 「……おい」