そして、出発前日の金曜日。
今日は生徒会がある。
最後なので、俺は行くことにした。
放課後、生徒会室に入ると、翔也が来た。
「あれ?まだ伸治だけか」
俺は、翔也に確認をした。
「絶対に誰にも言うんじゃねぇぞ?」
「あーあのことでしょ?オッケーオッケー!」
気楽にそう言う翔也を見て、分かっているのかいないのか、不安になる。
すると、ドアが開き、なつみと愛実が入ってきた。
愛実に会うのは、遊園地以来だ。
「お!愛実ちゃん!ひさしぶり~!」
翔也は普通に接しているが、俺は何も言わなかった。
「じゃ、俺と伸治はあっちの部屋にいるから、なにかあったら来てね!」

