俺は荷物をおろして、翔也が座っている真正面に座った。
「ま、一応何があったか教えてくれる?」
翔也にそう聞かれ、俺は今日のことを話した。
「……。それで、これからどうするわけ?」
全て話し終わると、翔也は真剣な顔でそう聞いてきた。
「……俺さ、親父たちのとこへ行こうと思う」
「てことは、海外に行くってことか?」
翔也に聞かれ、うなずく。
「明日、親父に連絡をして、学校に手続きをして、次の土曜日ぐらいには行こうと思ってる」
「そんな早いのか?別にそこまで急がなくても……」
「なるべく早く行きたいんだ。決心が鈍ってしまう前に……」
俺がそう言うと、翔也は「分かった」とうなずいた。
その後、準備は着々と進んでいき、土曜日に出発することになった。

