「うん!ほんとだよ!」
私は笑顔で、素直な気持ちを伝えた。
「そっか。よかった。愛実、今日もちょっと暗い顔してたから……」
やっぱり。啓太にはばれてたんだ。私が伸治くんのこと考えてたの。
「そのことなんだけどね。あたし……やっぱり……」
言わなきゃいけないのに、すぐに言葉が出てこない。
でもダメだ。これ以上啓太を縛り付けたくない!
「あたしね!」
思い切って言おうとすると。
「……古川先輩のことが好き?」
「え…?」
啓太に先を越されてしまった。
「今日もずっと古川先輩のこと考えてたでしょ?」
啓太はにっこりと笑ってそう聞いてきた。

