なっちゃんがドアを開けると、伸治くんと翔也さんがいた。
「お!愛実ちゃん!ひさしぶり~!」
翔也さんは、いつもと変わらなくてちょっと安心した。
「あ、おひさしぶりです」
「よっし!じゃ、はじめようぜ!」
伸治くんは一度も私のほうを見ずに席に着いた。
……ほんとに嫌われちゃったんだな。
「つぐみ!早く座って!」
なっちゃんの声でハッとした私は、急いで席に着く。
「じゃあ、愛実ちゃんは……」
私達は翔也さんから仕事の内容を聞き、作業に取り掛かった。
「じゃ、俺と伸治はあっちの部屋にいるから、なにかあったら来てね!」
「分かりました」
翔也さんはそう言うと、伸治くんを連れて隣の小さい部屋に入っていった。