「啓太が……?」




「古川先輩と距離を置けば忘れられるの?啓太と一緒にいれば好きになれるの?」




「……わかんないけど。でも今は、それが一番なんだよ」




私にだってわかんない。でも、それしか思いつかないんだ……。




「……私は、ちゃんと古川先輩に気持ち伝えた方がいいと思うけどね」




確かに、そのほうがいいのかもしれない。でも、今はまだ、私にそんな勇気はない。




「ごめんね、口出しして。それだけだから。おやすみ」




「ううん、ありがとね。おやすみ」




たぶんなっちゃんは、誰よりも私のことを心配してくれている。




あんな風に助言をくれるのもなっちゃんだけだ。




なっちゃんには、ほんっとに感謝しないとな。




そんなことを考えているうちに、私はゆっくりと眠りについた。