まだ伸治くんのこと思い出しちゃうな……。 私がどうしようか迷っていると。 「あ!ベットがいい!」 なっちゃんがいきなりそう言い始めた。 「え?」 突然のことでびっくりする私。 「いい?」 なっちゃんはにっこりと笑ってそう問いかけてきた。 「あ、全然いいよ?」 「ほんとに?やったー!」 なっちゃんはベットの上に上って、うれしそうに騒いでいる。 ……気を使ってくれたのかな。なっちゃんは人の心を見るのがうまいからな。 「ありがとう、なっちゃん」 私は小声でそうつぶやいた。