『あ、もしもしつぐみ!?大変だよ!古川先輩がうちに泊まりたいって言ってて……』
え?伸治くんが?
『とりあえず、荷物もってつぐみの家に行くね!』
なっちゃんはそう言うと、一方的に電話を切ってしまった。
「どうなった?」
啓太が心配そうにこちらを見てくる。
「なんか……伸治くんがなっちゃんの家に泊まるらしいんだよね」
「え?」
啓太が不思議そうな顔をしているけど、私にもよく分からない。
「とにかく、あたしもう帰らなきゃ!じゃあね!」
「分かった!落ち着いたら連絡して!」
「うん!」
私は小走りで家に帰った。

