「よし!決まり!じゃあまた日にち決まったら連絡するね★」
そう言うと、麻衣香さんは伸治くんを連れて帰っていってしまった。
「私達も帰ろっか」
「そうだね」
歩き始めると、村田くんが口を開いた。
「山本さん、さっきいきなり呼び捨てで言っちゃってゴメン……」
「いいよ!全然!むしろ、これからそう呼んでよ。彼女なんだから!」
ちょっとびっくりしたけど、嫌ではなかったし。
「ほんとにいいの?じゃあ愛実って呼ぶね!俺のことも啓太って呼んでよ」
あ、村田くんってそんな名前だったっけ……。
「分かった!あ、ねぇ、聞きたいことがあるんだけど……」
「ん?何?」
「さっきのダブルデートの話、すごい嬉しそうだったよね?なんで?」
「あぁ。少しでも俺のこと知ってもらう機会が増えた方がうれしいから」