え!?伸治くんの声!?
そんな……。伸治くん、麻衣香さんと付き合うんだ……。
「やった♪じゃあ一緒に帰ろ♪」
「はいはい……」
やば!見つかっちゃう!
私は急いでその場から離れ、真っ直ぐ家に帰ってきた。
私がぐずぐずしてたから……先、越されちゃったのかな。
もう、この思いを伝えることすら出来ないよ……。
それに、伸治くんさっき、クールな感じじゃなくて、普段の、私達といる時の伸治くんと変わらなかった。
やっぱり、麻衣香さんのこと好きなのかな?
普段の自分をさらけ出すくらい。
さっきは、あまりうれしそうにしてなかったけど、あれはただの照れ隠しなのかな……?
私は伸治くんの部屋に駆け込み、布団を出してその中にもぐりこんでうずくまった。
すると、なっちゃんから携帯に電話が掛かってきた。
「…もしもし?」
『つぐみ?大丈夫?なかなかメール来ないから、電話したんだけど……』
「なっちゃん……」

