「もしかして……」
「そ♪間接キス♪」
……しまった。はめられた……。
「そういうの気にしないんだ?じゃあ、本当にキスしても、気にしないよね?」
そう言うと、伸治くんはますます顔を近づけてきた。
それとこれとは、全然違う!!
と、心の中で叫んでみたけど、当然伸治くんにその声が聞こえるはずもなく。
目の前まで近づいた、その時。
「ちょっとは意識しろよ?愛実。お前だって女なんだし、男に簡単に心許してんじゃねぇぞ」
伸治くんはそう言って、ゆっくりと離れた。
「そんな……。そんなの、伸治くんだから心を許してるのに。あたし、そんなに単純じゃないよ!」
私の目にはなぜか涙が浮かんでいた。
「……ごめん、先に帰るね」

