この二週間前まで、先輩と後輩の関係だった私たち。ずっとこの関係だったんたから、急に敬語じゃなくても言われても対応出来ない。

『そんなこと言われても、大倉さんとは社内では先輩になるし…』

『また、大倉さんって言った。二人でいるときは下の名前で呼ぼうって約束したよね』

『はい…分かっているですが、なんか恥ずかしくて』

分かっている約束した。彼は、私の名前を美津穂って呼ぶ。嬉しいけどずっと元山って言われていたから、恥ずかしいって思ったりする私。

『呼んでくれないなら、無理矢理でも言わしてやる。昨日みたいに大胆な君だったら、名前呼んでくれるだろうし』

そう言うと、彼は、私の首筋にキスをした。

『いやぁん…冬真』

『やっと呼んだ』

彼は、すぐに笑顔になった。

そして、私の首筋には赤い花が付いていた。