あいつに出会う前の私は、正直ワガママなだけだった。 特別な才能もなかったのかもしれない。 それなのに、大好きなデザイナーの仕事で一流になれないことが、とても悔しかった。 誰も私をデザイナー扱いしないことにムカついていた。 だけど、あいつは、結城藍は言った。 「俺、デザイナーとして働くカッコいい若葉も、悪くないと思う。」 初めて、私の味方になってくれた。